EAGLEにおける部品の新規作成(シンボル)

プリント基板を作成するとき、ライブラリにない部品があることがあります。このとき、新規に部品(シンボルとパッケージ)を作成する必要があるのですが、毎回参考書を見ながらだと時間がかかるので、必要な時にすぐ確認できるよう自分なりにまとめてみました。シンボル、パッケージ、デバイスに分けてまとめていきます。AIドアマンには結局採用しなかったHT7750Aを例とします。

まずはライブラリを開き、「Add Symbol」ボタンを開くと表示されるダイアログで、「New Symbol Name」に新しい部品の名前を入力して「OK」をクリック。
「新しいシンボルを作りますか?」の質問も「OK」をクリックすると、シンボル描画画面が表示される。
f:id:mou-tsukareta:20190227164211p:plain
f:id:mou-tsukareta:20190227164218p:plain

シンボル描画画面で、グリッド設定を「0.1インチ」に設定する(シンボルの作成終了まで変更しないでください)。
f:id:mou-tsukareta:20190227164230p:plain
f:id:mou-tsukareta:20190227164235p:plain


「Pin」ボタンをクリックすると、ピンの設定準備状態になる。ここで、ウィンドウ上部のピンの長さの設定ボタンで「0.1インチ(右から2番目)」を選択しておく
f:id:mou-tsukareta:20190227164244p:plain

この状態で、描画画面で左クリックすると、実際にピンが設定される。
ピンの円が外側(接続端子側)、直線が内側(部品側)を向くように、ピンを設定する。
なお、ピンの向きは、右クリックするか、ウィンドウ上部のピンの角度ボタンで行う
f:id:mou-tsukareta:20190227164251p:plain

ウィンドウ左部の「Name」ボタンをクリックし、更に設定したピンをクリックすると、名称設定ダイアログが表示されるので、全てのピンの名称を設定する。
f:id:mou-tsukareta:20190227164258p:plain
f:id:mou-tsukareta:20190227164308p:plain
f:id:mou-tsukareta:20190227164318p:plain


ウィンドウ左部の「Change」ボタンをクリックし、「Direction」→「pwr」をクリックする。
この状態で、ピンをクリックすると、クリックしたピンが「電源を必要とするピン」(GNDも含む)として設定される。この例では、LXとGNDが該当する。
同様の手順で、他のピンについても適切な「Direction」を設定する。
※抵抗やセラコン、スイッチ等の受動部品は「Pas」を指定する。
※正しく設定していれば、配線チェック時に、「IOピンと電源がつながってるよ!」とか怒ってくれます。逆に間違って設定していると、正しく配線しているのに間違っていると言われちゃうので、とりあえず全部「io」にして、配線チェック時のエラーは無視でもいいと思います。
「Change」ボタンから設定できる項目に、「SwapLevel」という設定があります。
例えば、抵抗やセラコンなどの極性が存在しない部品は、端子の接続を入れ替えても問題ありません。この場合、交換可能な端子同士を同じ「SwapLevel」にすることで、実際の配線時にクロスを避けやすくなります。
f:id:mou-tsukareta:20190227164324p:plain

ウィンドウ左部の「Line」ボタンをクリックすると、直線描画準備状態となります。
描画画面上でクリックすると、直線が描画されます。これによって、シンボルの図形を描画します。
このとき、レイヤにはかならず「94 Symbols」を指定します。
f:id:mou-tsukareta:20190227164329p:plain
f:id:mou-tsukareta:20190227164334p:plain


最後に、部品の名称・値を描画します。
ウィンドウ左部の「Text」ボタンをクリックし、表示されるダイアログで「>NAME」を入力して、「OK」をクリックすると、文字列を配置できる状態になる。
ここで、ウィンドウ上部のレイヤ設定メニューから「95 Names」を選択した状態で、文字列を配置したい位置で左クリックすると、「>NAME」という文字列が配置される。
上記の手順と同様に、「>VALUE」という文字列も配置する。ただし、レイヤの設定に関してのみ「96 Values」とすること。
これにより、Schematic画面において実際に配線するとき、「NAME」、「VALUE」ボタンで部品の名称と値を設定・反映できるようになる。
設定後、ウィンドウ上部の「File」→「Save」で保存してとりあえずシンボルは完成。
f:id:mou-tsukareta:20190227164340p:plain
f:id:mou-tsukareta:20190227164346p:plain